先日、2014年の歯科関連ニュースということで
「バイオハイブリッドインプラント」についてご紹介しましたが、
今回は、インプラントの「治療後のメインテナンスの重要性」について
お伝えしたいと思います [位置情報]

歯の歯根の中には、歯髄腔(しずいくう)という空洞があります。
この歯髄腔の中には歯の神経血管が詰まっています。
そして歯根の外側には、セメント質歯根膜(しこんまく)があり、
歯を支える骨である歯槽骨 (しそうこつ)に埋まっています。
この歯根膜が歯と骨を繋いでくれているため、
普通の状態であれば歯はそうそう簡単には抜けません [手(パー)]     
     歯の構造(ブログ用).jpg  
インプラントも、外からの見た目は
天然の歯とほとんど変わりがないかもしれませんが、
通常、インプラントはチタン製のネジのような形状であるため、
その中に神経や血管は存在していません [ふらふら]
また、直接チタンが骨と結合しているため、歯根膜も存在しません [ふらふら]
       00101_01インプラントとは(ブログ用).gif

神経も、血管も、歯根膜も無いと、どんなことが起きるかというと・・・
[どんっ(衝撃)] 天然歯よりも栄養が届きにくいため、
 インプラントの周りの歯ぐきは免疫力が弱くなる。
[どんっ(衝撃)] 刺激に対する感覚が低下し、噛み合わせの力加減がわかりにくくなり、
 インプラント本体やその周辺の歯肉にダメージを受けやすくなる。
・・・と、いった状態になります [がく~(落胆した顔)]

そのため、インプラントは虫歯になることはなくても、
「インプラント周囲炎」という
歯周病によく似たトラブルが起きやすくなります。
[次項有] インプラントネット-「インプラント周囲炎とは」

インプラント周囲炎とは、インプラントとその周囲の粘膜に起こる炎症で、
進行すると、顎の骨にまで炎症が起きてしまうこともあります。
インプラント周囲炎は歯周病と同じように自覚症状を感じにくいため、
気づいた時には重症化してることも少なくありません [がく~(落胆した顔)]
しかもインプラントの周囲は免疫力が弱くなっているため、
通常の歯周病よりさらに症状が進行しやすくなります。
症状がひどくなってしまうと、
せっかくのインプラントを摘出しなければならなくなったり
何もしなくてもインプラントが抜け落ちてしまうこともあります [がく~(落胆した顔)]
[次項有] インプラントネット-「メインテナンスを怠るとどうなるの?」

インプラントを長持ちさせるためには、毎日のきちんとしたセルフケアと
歯医者さんでの定期的なメインテナンスが必要不可欠なのです [exclamation×2]

これからインプラント治療を考えている方は、歯科医院を選ぶときには
治療後のメインテナンスをしっかりしてくれるかどうか [exclamation&question]
ということも、しっかりとチェックされることをオススメします。

既にインプラント治療を終えられた方も、
定期検診を忘れずに、大切なインプラントを快適に長持ちさせましょう [わーい(嬉しい顔)]

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