[ふらふら] 虫歯を削ってから歯がなんとなく痛い
[ふらふら] 詰め物をつけるためのセメント(接着剤)を流し込んでから痛い
[ふらふら] 治療後に冷たいものを食べるとしみる

虫歯を削った直後から歯がこんな感じで、痛んだり、しみたりすることがあります。原因を取り除いたはずなのに、なぜこのような症状が出てしまうのでしょうか[exclamation&question]

歯の構造.jpg歯をスライスして見てみると、エナメル質、象牙質、歯髄の3層構造となっています。
歯髄には神経がありますので、露出してしまうと耐えられない痛みが生じるのはご存知のとおりです。知られていないのが象牙質の露出によって感じる痛みです。


象牙質には神経がありませんが、虫歯になったり、削ったりすると、痛みやしみるなどの症状がでてくることがあります。なぜそのような症状が出るのかというと、象牙質を流れる「組織液」の仕業です[ひらめき]
象牙質には、エナメル質から歯髄に向かって縦に細い管(象牙細管)がたくさん走行しています。この管の中に「組織液」が流れており、象牙質に機械的・科学的な刺激が加わると、組織液に波動が起こり、それが歯髄(歯の神経)を刺激することによって痛みなどの症状が出るのです。

しかし、のような症状は一時的なもので、象牙質は外的な刺激が加わると、新たに象牙質(第二象牙質と呼びます)を作る力を持っていますので、1~6ヶ月後に症状が落ち着く傾向にあります[ぴかぴか(新しい)]

ただし、歯髄と近接したところまで削った場合、歯髄への刺激が大きく、治療後に歯髄炎が起こることもあります。耐えがたい痛みが起こってしまったら、歯髄を取る処置が必要となりますので、我慢せず歯科医院に連絡しましょう[病院]歯髄をとっても痛みがある場合もありますが、「神経を抜いた歯が痛いのはなぜ?」を参考にしてください。

また、詰め物の高さが合っていない時も痛みを感じます。
この対策として、詰め物を入れた後、別の日に改めて「噛み合わせ」の状態をみる歯科医師が多くいます。噛み合わせをみるだけなら、行かなくてもいいかと思う人もいるかもしれませんが、これをして治療が完了となる大切な確認ですので、指示に従い、必ず受診しましょう。

【関連記事】
その痛み、虫歯?それとも知覚過敏?編